2012/11/21

人形の靴 を作るのに、靴木型 なんて必要ですか?

靴木型の制作が続いています。
この手の作業は集中してやりたいので、一旦始まると他のことは一切考えずに部屋に引きこもります。宅配も、電話もメールも、緊張感が途切れる物は全部無視。(←ひどい) かろうじてブログだけは、作業日誌を兼ねているので書きますが、他のことは本当に何もしなくなってしまう不器用な人のブログがこちらです。(・ω<)テヘペロ
それはさておき、幼サイズ、SD17、13boyに次いで、SD(少女ノーマル足)用靴木型が完成しました。

SDの足は割と甲高です。
足長が同じDDの足は、ほっそりと女の子らしいのですが、対してSDの足はずっしりと太い印象です。
男女共用、更にはSD13少女とも共用の足パーツのようですが、女の子用の足としては少々たくましいので、個人的にはあまり向いていないような気がします。

靴作りの観点から見ても、そのまま足の形に準じて木型を作ってしまうと、やはり少し男っぽさが残ってしまいます。
なので僕はそれを逆に利用して、フェミニン過ぎないハンサムな女子靴になるよう仕上げることも多くあります。

いずれにしても靴木型の設計は、足の形を要所以外は無視して、望むべく靴のスタイルに近づけるよう補正をしながら行います。
今回は欲を言えばもう少し薄く仕上げたかったのですが、甲高なのでこれで限界。次回以降の課題としておきましょう。

設計と言えばもうひとつ。 女性らしさを出す為の要素として重要なのが、ヒールの高さ設定です。 人形の足は、言うまでもなく指の付け根に関節が無いので、ヒールを高くすると言っても限界があります。
あまり前のめりにならず、尚且つまぁまぁ高く見えるかなという高さは、男靴で3ミリ、女靴で6ミリ。この辺りが僕の標準です。
― ちょっとテクニックを使って、9ミリ位に仕上げることもありますが、それはまた別に機会に。

余談ですが、ヒールの高さは靴木型を作る段階で既に決まっています。 靴を組み立てる段階で、その時々に適当に高くしたり低くしたりするのではありません。
人形が履いて自立した時、グラグラせずに地面にピッタリ安定するよう、角度や高さを設定するのです。
かくして、見た目と機能を考慮した靴木型は設計されます。 もし、人形の靴なので、靴木型まではいらないというのなら、これらの情報をすべてすっ飛ばした靴作りということになります。そんな靴で良いですかねぇ?

さて、ここでひとまず靴木型の作業とお話は終わります。
木型の写真ばかり見ていても、あまり楽しくもないでしょうから、次からはまた、靴作りへ話をシフトしていきたいと思っています。
それではまた。 本日これにて。

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