2011/07/13

人形靴 オーダーメイド|セキグチ プランタン 後編。

採寸したデータを元に靴木型を作ります。ドールシューズとはいえ、まず木型を用意するのが僕のやり方です。 木型を作る。→試着用の靴を作る。→実際に人形に履かせて具合を見る。→修正が必要ならば直す。問題がなければ本番の靴制作に取りかかる。概ねいつもこんな感じで進みます。

もう少し具体的に作業の流れを追いかけます。
木型の上に靴のデザインを乗せます。 あらゆる角度から見て綺麗な線が描けているかを確認します。問題なければ木型から剥がし、型紙を作ります。立体を平面に落とすには矛盾が生じます。それをどう解決するかが型紙作りのポイントです。

型紙通りに正確に革を裁断し、必要なパーツを作ります。 靴が小さいので僅かなズレでも致命傷になりかねません。精度が大事です。

アッパー組立完了。アッパーとは靴の底より上の部分を言います。 この後、木型に密着させる作業、釣り込みを経て靴の形にしていきます。

靴底とヒールと貼り付けます。 それぞれのパーツはあらかじめ革を切り出して作っておきます。

試着用靴の完成。 木型を抜いて、中敷きを貼って、靴紐を付けたら試着靴の完成です。 実際に人形に履かせてみて様子を見ます。 お客様の元へ発送。

試着した様子を資料としてまとめて下さり、送って頂きました。こういう資料は大変助かります。 試着の結果、木型は合格しましたが、靴からブーツへと内容が変更になりました。

内容変更に伴い、木型もブーツ用に直し、今度は試着用ブーツを作りました。 再度お客様へ発送し、様子を伺います。

ブーツ試着。右足はプランタンの純正品。対比すると試着用ブーツの方に少々重たさを感じます。人形のイメージとも不釣り合いだったで、その点を考慮した修正を施しました。木型から手直しして、ブーツのデザインも一部変更。なので型紙も作り直して本番用ブーツを制作しました。

これで完成です。
プランタンに似合うブーツが出来上がりました!
各所修正の甲斐もあり、イメージ通りの仕上がりです。

次回は完成画像まとめ。
更ににつづく。

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