2015/08/28

お洒落な兄貴のデート靴。スーパードルフィー® SD13少年 サイズでローファーを作りました。

* 靴の意匠:ペニーローファー
* 靴の種類:短靴(スリッポン)
* 主要素材:牛革
* 靴の概寸:約95mm
* 対象人形:スーパードルフィー® SD13少年(ボークス)
* その他:手縫い摘みモカ/靴底出し縫い

ローファーと言えど学生ローファーではなく、大人っぽい印象を目指しました。
ずんぐりさせずにスマートなフォルムで、お洒落なお兄さんが履いていそうな靴。
そんな感じを狙ってみたけど如何でしょうか?

ローファーの特徴のひとつがモカ。甲部のU字型意匠のこと。
モカにも沢山種類があるけど、今回は摘みモカを採用。
革を摘むように縫っていくので摘みモカ。手縫いで仕上げます。
また、靴底の上面には一定間隔で溝を設け(目付けという)、その上に出し縫いと呼ばれるステッチを施してリアルミニチュア度をUP!これも手縫いで仕上げます。
手縫いの糸はどちらも麻糸。蜜蝋を熱で融かしながら、糸にたっぷり染み込ませて使います。
蜜蝋を含んだ麻糸の自然な光沢は、天然皮革の質感と良く馴染む、という若干マニアックなコダワリです(笑)

しっかりとした丸味を踵部(ヒールカップ)に持たせるのが、僕が作るドール靴の特徴のひとつ。ぷりケツと称していますが(笑)、見た目の色っぽさだけではなく、むしろ機能面を考慮。踵の保持力(靴が人形の足を掴む力)を上げるために、芯材を入れて丸く仕上げます。
今回のようなスリッポンタイプの靴でも、足からすっぽ抜けることのないように。気が付いたら靴がなかった!o(;△;)o なんてことがないように(笑)。その為の工夫ですね。

こういうコーディネートはすごくカッコイイ!靴と共革でベルトも制作。
ベルトにタッセル飾りを付けて、トラッドな雰囲気も付け加えてみました。ローファーとの相性はバツグンだと思うのですが、もしかしたらそんな価値観はもう古い?(汗)
お、温故知新、です!

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▼制作後記▼
ローファーは以前にもSD17サイズで制作しました。
今回はそのサイズ違いという設定です。

同じデザインでも、大きさが変わると作り方も変わります。変わらざるを得ません。
SD17位に大きさがあると、だいぶ作りやすかったと記憶していましたが、しかし、ほんの数ミリ小さいだけなのに、今回の13少年サイズでは同じ調子で作れませんでした。
細かい話は割愛しますが、特にミシンでの縫製が鬼門で、物理的にどうにもならない場面が結構有ります(泣)
なのでそんな時は作り方を変える他なく、同じことをやっているつもりでも、毎回何かしらの工夫が生まれ新発見に繋がります。

その辺が、ものづくりの難しさでもあり、楽しさでもある。そんなふうに思っています。

今回はミニチュアの難しさというか、緻密なことをやっているんだと再認識できた事が大きな収穫でした。 意識をリセットして、また次へ進みたいと思います。 次はいよいよ大物ドール、SD GOU!です。
さて、どうなることやら。お楽しみ。
本日これにて終わり。

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