2015/06/21

何処まで行けるかミニチュア化。勢い余って皿まで舐めた SD13少年用 ハーフブーツ。

* 靴の意匠:外羽根式ストレートチップ
* 靴の種類:ショートブーツ
* 主要素材:牛革×布帛(オックスフォードクロス)
* 靴の概寸:約93mm
* 対象人形:スーパードルフィー® SD13少年(ボークス)
* その他:セミブローグ(親子穴)/出し縫い/化粧釘/

手づくり靴の最高峰、ハンドソーンウェルテッド製法を模した靴底。
出し縫いと呼ばれるステッチが、靴底の外周に入っているのが見かけ上の主な特徴。
手づくり靴、特にメンズ靴の多くが採用するこの製法を、そっくり見た目だけ真似てみました。

余談ですが、グッドイヤーウェルト製法という見た目のよく似た製法もあります。むしろコッチの方が聞き覚えがあるかもしれませんが、ハンドソーンが手縫いの底付けなのに対し、グッドイヤーウェルトは機械縫いという違いです。靴の製法に興味のない方はポカ~ンとしていると思いますが(笑)、どちらを取ってもメンズの革靴にはよく似合う製法だと思ってください。

ついでに言うと、最近流行りの靴の形の革小物にも、全周グルっとステッチが入っているものを見かけます。こちらは靴の製法ではステッチダウン製法といい、今回のそれとは全くの別物です。よりカジュアルな作りの時に用いることが多い製法ですね。


つま先革同様に、踵革など随所に親子穴と呼ばれる装飾を施し、クラシカルな雰囲気を付け加えました。

また、ブーツにもかかわらず敢えてファスナーは付けずに、見栄え最優先と割り切り仕様。
受注会ではファスナー付きもご用意しましたが、ファスナー無し派の方が意外と多かったのは予想外。
オーナー泣かせかと思いきや、そうでもなかったみたいです。

ドール靴でありながらも、トップリフト(ヒールの地面に接する面)には化粧釘を打ち、実際の靴を彷彿とさせる変態仕様(笑)
勢い余って踵ゴムまで装着しました。
(実際はゴムではなく染料による着色。)

いずれにしても必要のない方にとっては、まるっきりのオーバークオリティで、肝心なドールにとっても必要かと聞かれると困りますが、それはこれからドールオーナー様が答えを出してくださることと信じて、次の項へ進みます(笑)

靴の大きさを表現するのが苦手です(泣)
僕の手が大きい訳ではありません(笑)


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▼制作後記▼
何処まで忠実に靴を再現できるのか。
今まで作った靴も元より、一定レベル以上の忠実度は保っていたつもりですが、それにも増して出来るところまでやり切ってみたくて、より細かな要素を注入してみました。

人形にとって必要か否かは横へ起き、最高の自己満足制作です。
そんなアホさ加減を受け止めてくださる方がいらっしゃったら、この上なく幸せでございます(笑)
おわり。

▼追記(2015/6/21)▼
受注制作:別注色(茶×レンガ)
総革仕様のコンビで、とてもカッコ良いブーツになりました。
ファスナー付きでのご依頼でしたので、かかと後端に装着。
ファスナーを付けると、かかとのラインは直線的になりがちですが、ココは腕の見せどころ(笑)
きれいなカーブを描くよう工夫しました。
結構イイ感じ\(*^▽^*)/

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▼追記(2015/08/22)▼
ツイッターで着用画像を記載していただきました。

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